ポンコツソムリエ

最近よくポンコツとゆう言葉を耳にする。

多分ある程度の愛を込めて言うディスり方がポンコツなんだと思う。

始まりがPから入るしなんとなく響きが可愛いのも『あんま悪口っぽくない』感じがしてとっつきやすいのかもしれない。

『◯◯という』を『◯◯とゆう』って書き続けている私は(一回そう書いちゃってなんかそのまま癖になったよ🐥)…まあそれ以外でもポンコツだ。

肝心な時に役に立たない、失敗する、覚えが悪い、空気読めない、うっかりもよくやらかす。他にも書けないこと色々。全部挙げたらキリがない。

いや、ポンコツはなんか可愛いので私には勿体ない。ポンコツとゆう言葉を見たり聞いたりするたびにたぬきが2匹お互いのおでこをコツンとぶつけている姿が目に浮かぶ。これのたぬきバージョン

そんな可愛いレベルじゃない。

クズはどうだろう。自分のことクズって言ってる人で本気で自分のことをクズって思ってる人をあんまり見たことないから信憑性がない。人が言うあいつはクズの方は割と信憑性がある。これは候補1かな。

カスはどうだろう。希望を失ったクズな人をさすのにピッタリかなと思ってる。私はクズだけど(私は客観的に見ても主観で見てもクズなのを認めているから自分のことクズって言ってもセーフ)果てしない物語のフッフールを信じていて希望は失ってないのでカスじゃない。

ダメ人間はどうだろう。シンプルで分かりやすい。が、ダメ人間の『ダメ』はハードルが低すぎるような気もする。そんなことでダメ人間って言うの！？真性ダメ人間舐めんな！となりそうな気がする。

ゴミはどうだろう。私が使う表現でもある。シンプルかつイメージもしやすい、ハードルも低すぎず高すぎず割と気に入っている。

ただ最近のゴミはゴミによるけど資源にもなるので何ゴミか言った方が伝わりやすいかもしれない。候補2。

対象を自分で考えるとこれくらいかな。あんまり自分を虐めすぎてもダメなので程よく腹八分目でこんな感じ。

クズとゴミを品良く使い分けていけばいいかな。

対象が他人の時は何て言うのがいいんだろう。

自分よりひどい人をあまり見かけない気もするけどまあそこは置いといてパッと頭に浮かんだ言葉は『人でなし！』だった。

人でなし、ひとでなし、ヒトでなし、なっしー。

ふなっしーがイメージできて可愛さがプラスされるのでやめておこう。ロクデナシも同じ理由で却下。

今他人に対してそんなに腹が立ってないので他人を罵る言葉のソムリエになる必要はないのかもしれない。

過去に私が罵られた言葉で今でも引きずっているグサッときた言葉No. 1は『いやらしい』だ。

エロの方のいやらしいじゃない。

忘れもしない中退した美術系短大時代に有名な絵の講師かなんかが来ることになった。

私は軽い気持ちで『講師の人ってお金どれくらいもらうんだろうね』と言った。実際に金額がそこまで気になっていた訳じゃない。周りからの『もー笑何言ってんの！』みたいな反応を期待していた。…んだけど、その言葉がある女の子の触れちゃいけない部分に触れてしまった。

『◯◯(本名)っていやらしいよね』

見下したような目、ではなく見下した目、心底軽蔑した眼差しで私を見ながら彼女は言った。

感情を表にあまり出さない私だけど、思わず言葉を失って固まった。一瞬我にかえって『そー！笑　ほらうちってお金のことしか考えとらんけんさー笑 ちょいタバコ吸ってくるわ！』と言い、逃げた。

ブス、バカ、ゴミ、クズ、生きている価値ない、魚の死んだ目、ここで書くとどんびかれそうなので省いたetc、あらゆるディスられを実際に経験し、ディスられに対して免疫はかなりある方だった。ディスられるのが当たり前、ディスられて当たり前な精神だった。けど『いやらしい』は初めてだった。ものすごいダメージを受けた。

彼女は故意に傷付けようとして言ったわけじゃないと思う。多分だけど虫の居所が悪かったのもあったと思う。芸術を真面目に考えている風*1な子だったので色々重なったんだと思う(そう願う)。

多分当時私が一番なりたくないのが『いやらしい』人間だったのかもしれない。薄々自分がそうかもと気付いていて同族嫌悪もあったかもしれないけど、効いた。

安野モヨコの漫画『脂肪という名の服を着て』の主人公の彼氏は『偽善者』と言われると取り乱す。

バックトゥーザ・フューチャーの主人公は『チキン』と言われると暴走する。

そのトリガーが私の場合は『いやらしい』なのかもしれない。

ディスられた時、全く当て嵌まらなくて濡れ衣を着せられたような感じの『違う！』の意味で怒ったり傷付いたりするのか、自分に当て嵌まるけど認めたくないからなのか。モラルをハラスメントされたからなのか。まあ他にも色んな理由があるのかもしれない。

私が一番効くのは自分で認めたくないとこに触れられるディスられだ。濡れ衣タイプの時は割と諦めが早く、分かってくれる人だけ分かってくれたらいいや。になる。

ひょっとしたら他の人も自分で認めたくないとこに触れられることに一番反応しちゃうのかもしれない。

…そこに気がついちゃった私はやっぱりいやらしいのかもしれない。ディスりプレイをもしする機会があれば割といい線いけそうな気もするのでもうひとつの方のいやらしいもあるかもしれない。

刃牙的に考えれば人の痛いとこを突けるなら人の喜ぶところも突けるはずだ。

ふたつのいやらしいを制覇できるかもしれない＋人を喜ばせられる可能性も秘めているなら結構いいことのように思えてきた。

プラスに考えていこうと思いました。🙆‍♀️

私はよく自虐するけど自信がないとか不幸な自分に酔ってるとか予防線張ってるとかじゃなくて、本当にダメなのを分かったうえでダメな自分を認めて共に歩んでいこうとしている。超前向き。この記事は同情してほしいわけじゃなくて笑って読んでほしいなと思う。

*1:多分その子の一番突かれたくないとこをここで突くってゆういやらしさ…。